じゃがいもは植え付けをしてから収穫まで3~4ヶ月。手間ひまかけたじゃがいもの収穫はとても楽しみですよね。
でも、いざ収穫してみるとじゃがいもが虫食いだらけでガッカリ…なんてことも。
調べてみると、じゃがいもは色々な種類の害虫に好まれる野菜なんです。
ですので、虫食い対策は、それぞれの害虫に合わせてする必要があるんです。
ここでは、じゃがいもの虫食いの原因になる害虫の種類や、その虫食い対策を詳しくまとめてみました。
じゃがいもの虫食いの原因
じゃがいもは、さまざまな害虫に狙われる野菜です。
色々な害虫が、葉を狙ったり実を狙ったりしているんです。
ここでは、じゃがいもの実の被害に注目して、実の虫食いの原因になる害虫を3つ挙げます。
その3つとは、
- コメツキムシ類
- センチュウ類
- ネキリムシ
です。それぞれ詳しく見ていきましょう。
コメツキムシ
別名「ハリガネムシ」と呼ばれている害虫です。
食われたあとが、針金を刺したように見えることからこの別名が名づけられたそうです。
コメツキムシが害虫と言っても、害があるのは幼虫の時だけです。
成虫はじゃがいもにとって害はありません。
コメツキムシの幼虫は、新しくできたじゃがいもを食べたり、時には種いもを食べてしまうこともあります。
この害虫のせいで、待てど暮らせど芽が出ないということもあるんですよ。
センチュウ類
センチュウ類と言っているのは、センチュウにも色々と種類があるからです。
ネグサレセンチュウやネコブセンチュウ、ジャガイモシストセンチュウなどといったセンチュウが厄介で、これらはじゃがいもにだけつきます。
センチュウ類は、じゃがいもの根や実のいもに寄生して、養分を吸ってしまいます。
養分が吸われてしまったじゃがいもは、根や実がボコボコになります。
最悪の場合は枯らしてしまったり、じゃがいもを腐らせたりしてしまうのでとても厄介です。
ネキリムシ
ネキリムシとは茎を食べるイモムシ状の幼虫です。
一見すると根を切られたように見えるため「根切り虫」と呼ばれています。
ネキリムシはじゃがいもの苗の茎を食いちぎることが多いので、実の虫食いの原因にはならないと思われがちですが、中には実のいもを食べたりもするので注意が必要です。
じゃがいもの虫食い対策
さきほどは実の虫食いの原因になる害虫を3つ紹介しましたが、それでは対策はどうすればいいのでしょうか。
ここでは、じゃがいもを育てる上での虫食い対策3つと、虫食いが改善されない場合の対策2つの、合わせて5つの対策を紹介します。
じゃがいもが育てる上での虫食い対策の3つとは、
- 健康な種いもを選ぶこと
- 種いもに防除薬を塗ること
- 根元を保護すること
また、虫食いが改善されない場合にする対策の2つとは、
- 土を入れ替えること
- 農薬を使うこと
です。それぞれ見ていきましょう。
健康な種いもを選ぶ
センチュウ類の対策として有効なのが、健康な種いもを選ぶということです。
スーパーなどで売られているじゃがいもではなく、農林水産省の検査機関の検査に合格した、合格証のついた種いもを購入しましょう。
男爵いもやメークイン、キタアカリなど様々な種いもがありますが、虫食いするかどうかは品種には関係ありません。
自分の好きな品種を選ぶといいですよ。
種いもに防除薬を塗る
コメツキムシ類に効果的なのが、「ダイシストン」「 クロールピクリン 」という農薬です。なんですが、劇薬で一般の人は購入することができません。
調べたところ、代替品となるようなものもなく、「土壌燻煙」とかいう大掛かりなものになってしまうようです。
コメツキムシは畑一面に大量発生するようなものではないので、場所を変えたり発見次第手で駆除するのが良いらしいです。
根元を保護する
ネキリムシ対策に有効なのが、根元を保護する方法です。
ネキリムシのごちそうは、発芽したての芽や茎です。
物理的に近づけなくするために、高さ5㎝ほどのプラスチックの筒を土に1~2㎝ほど差し込み、根元を覆いましょう。
使うのは、ペットボトルを輪切りにしたものが簡単でおすすめです。
この対策をしておくことで、芽や茎だけでなく、ネキリムシが実を食べるのを防ぐことができます。
土を入れ替える
土の中に潜んでいる、コメツキムシ類やセンチュウ類は、一度発生してしまうと根絶やしにすることは困難です。
できるだけ土に入れないことが一番ですが、もし虫食いが発生してしまった場合は、次のじゃがいも栽培のために土をまるごと入れ替えるのがおすすめです。
虫食いしてしまったじゃがいもの処理方法
また虫食いしてしまったじゃがいもや、真ん中に空洞ができてしまっているジャガイモの処理方法は以下の記事にまとめてあります。
まとめ
じゃがいもは、比較的栽培がしやすく初心者でも失敗しにくい野菜と言われているとはいえ、実を害虫に食われてしまうのはよくあることです。
じゃがいもを育てる上での虫食い対策をきちんとしつつも、もし失敗した場合は、気持ちを切り替えて、次のじゃがいも栽培のために土を入れ替えたり農薬を使ったりするなどして再チャレンジしてみましょうね。
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