ヒヤシンスは球根植物なので、寿命は1年ではありません。翌年以降もまた、美しくゴージャスな花を咲かせたいですよね。
ですが調べてみると、地植えのヒヤシンスを土の中に放っておいたり、水栽培のヒヤシンスをそのまま置いていても、花は咲かないことが分かりました。
また、きちんと手入れすれば、ヒヤシンスの花を増やすこともできるのです。
ここでは、ヒヤシンスの花が咲いた後の処理方法を、地植え編、水栽培編とも紹介します。
そして、球根を増やすポイントについても詳しく解説します。
【地植え】ヒヤシンスが咲いた後にすること3つ!
まずは地植えの場合、ヒヤシンスの花が咲いた後にすることは3つ。
- 花と子房を取る
- 球根を堀り上げる
- 球根を保存する
です。ひとつずつ見ていきましょう。
1.花と子房を取る
花が咲いた後には花びらと一緒に、花のついていた子房(根元の部分)を取りましょう。
子房は通常であれば、種が作られる部分です。
子房をそのままにしておくと、種が作られる方にエネルギーがいってしまい、球根が育ちません。
↓こんな感じで取ってくださいね。
ヒヤシンスさんは、球根に栄養を蓄えることに専念してもらうため、花がらを子房ごと取りました(^.^)
— mariko🍎(。☌ᴗ☌。)💐🌹✨ (@marysophy630) March 12, 2020
子房は膨らんで硬さがあり、種ができ始めている様子でした🙏
安全に、よい夜を🌟🌝 pic.twitter.com/ejz6tofK0v
子房を取って、球根にエネルギーがいくようにしましょう。
2.球根を堀り上げる
葉だけになったヒヤシンスは、光合成をして養分を作り、その養分を球根に届けています。
ですので、いつも通り水やりは続けましょう。
約2ヶ月で、葉が枯れて黄色くなってきますが、そうなるともう光合成はしないということ。
球根を堀り上げていいというサインです。
球根が傷つかないよう、優しく掘り上げましょう。
その時、球根についている茎や根はそのままにしておきます。
3.球根を保存する
球根を掘り上げたら土を落とし、水洗いをします。
その後、ネットなどに入れて乾燥させます。
乾燥したら茎や根を取り除き、再びネットなどに入れて日陰の風通しのいいところで乾燥させ保存しましょう。
以下の記事ではヒヤシンスの球根を水栽培するときのポイントをまとめてあります。
水栽培するときは水の量や水替えの頻度を気を付けないとカビたり腐ったりしてしまいます。
増やした球根を水栽培しようと考えている方は合わせてチェックしておきましょう。
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【水栽培】ヒヤシンスが咲いた後にすること
次に水栽培の場合です。
水栽培で咲いたヒヤシンスの球根は、養分を使い切ってしまった状態です。
翌年も咲かせようと思うなら、球根に養分を蓄えて育てなければいけませんが、水栽培のままでは育ちません。
球根を地植えにし、土からも養分を取れるようにします。
まずは、花が終わったら花の部分を取り除き、球根を日当たりのいい場所に植えましょう。
もし庭がない場合は、大きめの鉢で植えるのも可能です。
球根を植えたら、1週間ほどたってから草木灰などの肥料をあげ、葉をよく育てます。
その後は、地植え編の2から同じ手順です。そして翌年は地植えで育てましょう。
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ヒヤシンスの球根の増やし方のポイントは?
ヒヤシンスの球根は増やすことができ、その方法を「分球」と言います。
例えばチューリップだと、元々あった球根の周りにできた小さい球根を太らせればいいんですよ。
ですが、ヒヤシンスは、自然に分球することはほとんどありません。 人工的に球根を傷つけて、球根を分ける必要があります。
ここでは、球根の分球の手順とポイントを紹介します。
ヒヤシンスの球根を増やす手順
まずは分球の手順です。簡単に整理すると
- 球根堀り上げ
- 球根を乾燥させる
- 底にナイフで十字の切れ込みを入れる
- 球根を下にして乾燥
- 切れ込み周辺にできた子球根を保存
という感じです。意外と手順が多く、ポイントが多いので詳しくみていきましょう。
まずヒヤシンスの葉が枯れて黄色くなってきたら、球根を掘り上げます。
堀り上げた球根の根や茎などはそのままにして、土だけを取り除きます。
その球根をネットなどに入れ、約1ヶ月風通しのいい日陰で乾燥させましょう。
球根がよく乾燥したら、球根の底の部分にナイフで十字に切り込みを入れます。
この作業は「ノッチング」と言います。
わかるかな?ヒヤシンスの球根に切り込みをいれたの。自然分球がしづらいから、こうしてノッチングという作業をすると、ここから子球ができるのだとか。…本当かしら?ということで実験(^-^ゞ pic.twitter.com/uqtKrAB6k5
— ようこ (@lotusT8) June 14, 2016
ちなみに↑の方は1つだけ球根を増やすことに成功したようです。他は少し切り込みが深かったのか、うまくいかなかったとのtweetがありました。
そして、球根を芽が出る方を下にして、またネットなどに入れて風通しのいい日陰で乾燥させます。
そうすると、秋に入るころには、切り込みを入れた部分に小さい子球根ができています。
その子球根を親球根(元の球根)から外し、ネットなどに入れて保存します。
10月中旬から11月中旬ころに子球根を植え付け、育てれば花が咲きます。
なお、親球根はもう花が咲くことはありませんよ。
分球のポイントは、2つ。
分球ポイント①清潔なナイフを使用
1つ目は、ノッチングをする時には、清潔なナイフを使ってやることです。
ナイフはきれいに水で洗ってから使いましょう。
清潔でないナイフでノッチングしてしまうと、切り口から雑菌が入り、球根が弱くなったり、運が悪ければそのまま腐ってしまうこともありますよ。
分球ポイント②切り込みを深くしすぎない
2つ目は、ノッチングの際に無理に深すぎる切り込みを入れないことです。
初心者がやると、切り込みが深すぎてしまうことがあります。
やり過ぎてしまうと、球根が弱くなってしまう可能性があるので、どれくらい深くやればいいか迷う場合は、浅い切り込みにしましょう。
子球根の数は少なくなるかもしれませんが、その方が確実に分球できますよ。
ただ、たまーに自然と球根が増える方もいるようですね。↓
ふぅ。。。今日はここまでにしといたらぁ!(いや、もうかんべん)。
— アシュエル・ダークハルト (@asheldarkhard) October 1, 2019
しかしだ、ダッチ系ヒヤシンスの球根。
原種系のローマン・ヒヤシンスは自然に分球するけど、
(うちにはどちらもある)
通常ダッチ・ヒヤシンスを分球するには、球根に切れ込みを入れるノッチングという方法で、人工的に分球させ、
品種によって違うこともあり、基本的にはダッチ系のヒヤシンスは十字の切れ込みが必要なことが多いです。
購入するときにヒヤシンスの細かい品種をメモしとくことをおすすめします。
まとめ
以上が、ヒヤシンスの花が咲いた後の処理方法と、分球の手順やポイントでした。
翌年以降も綺麗に咲かせようと思うと、少し手間だなあと思うかもしれません。
ですが、じっくり手間をかけて育てたヒヤシンスは格別に可愛いです。
それに、分球に成功し、はじめて子球根を見つけた時には感動ものですよ。
あなたも、ぜひその感動を味わってみてくださいね。
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