メダカの卵の色ってものによって濃かったり薄かったりしますよね。
この記事では色の違いが出る理由について調べてみました。
また、卵についている毛の役割なども合わせて紹介。メダカの卵の疑問を色々まとめましたよー。
メダカの卵の色の違いはどうしてできる?色で有精・無精など判別できるの?
メダカの卵の色の種類は、各々の卵の中のメダカが元来持っている色素胞で決まると言われています。
さらに、色の濃淡は色素の胞内にある色素顆粒の量のバランスで決まるそうです。
簡単に言えば、色素胞内にある顆粒が凝集すると、卵の透明な部分が広くなるため、必然的に卵の色は薄くなります。
逆に、顆粒が拡散すれば、卵全体に色味が行き渡るため、卵の色はしっかりと染まって見えるというわけです。
ちなみに、メダカの持つ色素胞の種類は、白色・黒色・黄色・虹色があります。
さらに、虹色は虹銀色・虹玉虫色・虹青色があると言われています。
メダカが持つ色素胞の種類は、前述した通り6種類ありますが、卵自体の色は透明~オレンジ色をしています。
この段階では、有精卵か無精卵かの判別はできないのですが、しばらくして、白く濁った乳白色に染まった場合は無精卵と判別できます。
また、しばらく経つと、卵の中に黒い点が出てきます。
これは、メダカの目玉になる部分が透けて見えているためで、これも有精卵を判別できる特徴と言えます。
さらに、乳白色の無精卵は指で簡単に潰れてしまいますが、有精卵は簡単には潰れないという特徴もあります。
色のコントラストがはっきりせず、有精卵か無精卵かの判断ができない際は、有効な判別法と言えます。
ただし、孵化する直前の有精卵の場合、稚魚が卵を破れるくらい脆くなっているので、絶対に触らないで下さいね。
乳白色の無精卵は水中で腐敗し、カビが生えてしまうため、他の元気な卵を守るためにも、こまめに除去するように心掛けましょう。
メダカの卵をメチレンブルーに浸して判断する方法!カビを除去するメリットも
メダカの卵が孵化するまでは、表面積の広いタッパーなどで飼育しますが、その際、水が薄い青色に染まる程度にメチレンブルーを溶かすことがお勧めです。
その理由は2つあります。
1.有精卵と無精卵の判別に有効
メチレンブルーを加えることにより、有精卵は透明のままですが、無精卵は完全に青色に染まるのです。
すなわち、メチレンブルーを加えることで、有精卵と無精卵の色のコントラストが明確になるので、有精卵と無精卵の判別が容易になるわけです。
そうすれば、無精卵を確実に除去することが可能になり、卵を飼育している水中の環境をより良い環境に維持できるのです。
2.メダカの卵をカビから守る効果
メチレンブルーはそもそも、水カビや白点病の治療に使用される薬品ですので、メダカの卵の飼育の際も有効です。
ただし、メチレンブルーの濃度の目安としては水300~500mlに対して1滴程度ですので、少量の水に溶かす場合は濃くなりすぎないように注意して下さい。
濃度が心配な方は、ペットボトルに水道水を入れて、メチレンブルーを一滴垂らし、それをメダカの卵飼育用のタッパーに移すと良いでしょう。
また、既にメチレンブルー水溶液として、卵の飼育に適切な濃度に調整されたものが販売されていますので、ペットショップで専門の方に聞いてみると良いでしょう。
もちろん、水道水だけでも、含有されるカルキ(塩素)が防カビ効果を発揮します。
しかしながら、メダカが孵化する際に、水中にカルキが残存している場合、稚魚が呼吸障害を起こしてしまいます。
よって、メダカの卵の孵化率をあげるためには、メチレンブルーを使用した方がより効果的です。
ただし、水道水やメチレンブルーを使用して孵化させる場合、水中に水草や濾過器はいれられないため、水中のバクテリアやプランクトンが減少してしまいます。
結果的に、稚魚の生活環境が崩壊してしまうため、孵化用の水槽と稚魚飼育用の水槽を準備しておき、稚魚が孵化したらスポイトで飼育用水槽に移してあげましょう。
メダカの卵の周りについてる毛って何?
メダカの卵の表面をよく観察してみると、たくさんの小さい毛が生えています。
これは、メダカの卵がまず草などにくっつきやすくするための構造です。
また、親メダカのお腹から出てきた際に、卵それぞれが離れ離れにならないようにするための構造です。
離れ離れにならないようにするための毛は、卵の表面の毛よりも少し長いのが特徴です。
自然界でできる限り多くの卵を孵化させ、子孫を絶やさないようにするために発達してきた構造なんですね。
ただ、この構造に関して、注意しておかなければならないことがあります。
前述したような毛以外にも、非常に長くて白い毛が多量に生えている場合があります。
これは残念ながら水カビであり、卵自体も白く濁った乳白色をしています。
つまり、この卵は孵化できず、死産となります。
このような卵は、孵化しようとする他の卵にカビを拡げてしまい、死産を招く恐れがあるため除去しておきましょう。
メダカの卵が孵らない時の対処法
メダカの卵が孵らない原因は水カビだけではありません。
水温や水質など他の原因も色々と考えられます。
メダカの卵が孵るまでに必要な条件などは以下の記事にまとめてありますので、合わせてご覧になってください。
まとめ
メダカの卵の色は、メダカが元来持つ色素胞によって決まります。
卵の色が乳白色のものは無精卵と判断できます。
無精卵は水中で腐敗し、カビが生えてしまい、有精卵にカビを伝染させてしまう可能性があるので除去しましょう。
それ以外にも有精卵か無精卵かの判別法があり、卵が指で簡単に潰れてしまう場合は無精卵です。
卵の飼育の際は、メチレンブルー水溶液がお勧めです。
メチレンブルーによって完全に染まってしまうものは無精卵と判別でき、それを用いない際は、色のコントラストがはっきりしません。
また、メチレンブルーは水中のカビの繁殖を防ぐ役割があります。
メチレンブルー水溶液を用いることで、卵の孵化率をあげることはできますが、孵化後の稚魚の飼育に関しては、水草と濾過器を用いた専用の水槽を容易しなければなりません。
メダカの卵の表面の毛は、卵が水草などに付着するのを助ける構造であり、それぞれの卵がバラバラにならないようにするための構造でもあります。
極端に長く、多量の毛が卵に生えている場合、水カビの繁殖である可能性が高いです。
そのような卵は、孵化率の低下に繋がりますので、しっかりと排除しましょう。