最終工程で塗装したニスが乾いているのか乾いていないのかってとても気になりますよね。
指で触って確認してみたいけど、指紋が付いたら嫌だし。
今日は、水性ニスの一般的な乾燥時間と、商品に記載されている乾燥時間の注意点、乾燥時間を早める方法についてまとめました。
水性ニス・水性ウレタンニスの乾燥時間
一口に水性ニスと言っても、種類や用途、メーカーによって乾燥時間は大きく違ってきます。
ラベルをみれば、おおよその乾燥時間が表記されているはずですので、まずは一度チェックしてみてください。
参考までに和信ペイントの水性ニスの乾燥時間をまとめておきます。
乾燥時間(20℃のとき) | |
水性ニス | 1時間 |
水性ウレタンニス | 90分 |
水溶性ニス | 10~20分 |
様々な色や種類が販売されていますが、大体この3通りの乾燥時間に集約されています。
ちなみに、最近プチプラということで人気が出てきているダイソーの水性ニスに関しては乾燥時間1~2時間でした。
油性ニス・油性ウレタンニスの乾燥時間
補足的に和信ペイントの油性ニスの乾燥時間もまとめておきますね。
乾燥時間(20℃のとき) | |
油性ニス | 3~4時間 |
油性ウレタンニス | 3~4時間(冬は5~6時間) |
油性ニス(スプレー) | 1時間 |
水性ニスと随分時間が違うことが分かっていただけると思います。
ですが、ここで表記されている時間はあくまでも目安時間にすぎません。乾燥させる気温や湿度、塗り方によってもかなり変わってきてしまうものなんです。
ニスを早く乾かす方法
ニスを早く乾かす方法として
- 室内温度を上げる
- 風を送る
という方法があります。気温が上がればそれだけニスの揮発性の成分が早く飛んでいってくれます。
また、風を送ることでも同じような効果があるんですよ。ただ、風で乾燥させる方法だと均等に風を送らいないとムラになっていまします。
特に「ドライヤー」を使用する場合は要注意です。
できれば扇風機の方がいいですし、その場合は埃が付かないように気を付けて下さいね。
ニスの乾燥時間表記の落とし穴
ちなみに、ラベルに表示されている乾燥時間に関して、心に留めておいてほしいことがあります。それは
- 気温20℃
- 薄塗りした場合
- 表面が乾く時間である
という前提で表記されているということです。
和信ペイントのwebサイトを確認すると書いてあるんですが、厚く塗ってしまった場合は著しく乾燥時間が長くなってしまいます。
しかも、この乾燥時間は表面が乾くまでの時間で、完全乾燥までの時間ではありません。
表面上は乾いていても、内側はまだまだ未硬化なので、ニスの性能を十分に発揮できていません。
この状態で使用してしまうと、水性ニスの場合は水に溶けてペタペタになってきてしまうし、強度があるはずの油性ニスのでも傷や剥がれの原因になってしまいます。
特に、床やテーブルなどの実用的なもの向けの「水性ウレタンニス」や「油性ニス」に関しては、ニスが完全に乾燥して本来の強度や性能を発揮するまでに
7~10日みておく必要があります。
ラベルに記載してある時間は手で触ってもくっつかない&重ね塗りをしてもいい時間の目安くらいに思っておいた方がいいですよ。
また、気温20℃以上必要というのも重要です。
20℃より低ければその分乾燥時間は長くかかるし、高ければ短くなります。
高い場合には、乾燥時間が短くなるので作業もスピーディーに行う必要がありますし、急な乾燥でのひび割れにも注意が必要です。
冬場屋外で作業したために、いつまでたっても乾燥しないというのはよくある話です。
乾燥したかどうかの確認方法
乾燥しきってからではないと次の作業に移れないことが多いので、できれば表示時間よりも早めに作業を進めたいですよね。
そんな時のための、乾燥したかどうかの確認方法があります。
◇400番のサンドペーパーでやする
→乾燥していれば細かい粉が出る
→乾燥していなければ、消しゴムのカスのようなものが出る
ニスを塗る作業は、重ね塗りが基本ですので、皆さんサンドペーパーをお持ちの方が多いと思います。
これを使用して、出てくるカスの形状で乾燥したかしてないか判断することができます。
ネット上でも数十円から数百円で手に入るので、近くのホームセンターに行くのが手間ならひとつ持っておくと便利だと思います。
お試しあれ。
水性ニスの乾燥時間まとめ
水性に限らず、ニスの種類によって乾燥時間が全然違うことはわかっていただけたと思います。
なんとなく乾いたかな??という気持ちで次の工程に進もうとすると、指紋がついてしまったり、傷がついてしまったり、いろいろと不都合なことが出てきてしまいます。
ラベルに表記された時間って結構長く感じますが、いい作品をつくるためにぐっとこらえて、時間通り待ちましょう。
そして、全部の工程が終わったら何日か風通しのいいところにおいて完全に乾燥させてくださいね。