実はレンコンが糸を引くのはムチンという成分が原因です。新鮮さとは無関係。
レンコンと言えば、包丁で切ったときに糸を引くのは新鮮な証拠だと聞いたことはありました。
外から見てもなかなかそのレンコンが新鮮かどうか見分けが難しいですからね。
なので、糸を引いたら「このレンコンは当たりだ!」とつい最近まで思っていたのですが、違ったようです。
ここでは、レンコンから糸が出るのは何故なのかを詳しくご紹介するとともに、レンコンを美味しく食べられる期限についてもまとめてみました。
※2021年1月追記
上記のような内容をリサーチしてまとめてブログ記事にしたところ、以下のようなコメントをいただきました!
「ムチン」は、動物性の成分です。
http://www.wakasanohimitsu.jp/seibun/mucin/日本国内でのみ拡散していた、「植物や発酵食品にムチンが含まれる」とする
誤報の(「学術情報」という意味で)大本になっていた情報が訂正されました。*
食品工業辞典(日本食品工業学会編、昭和54年第1版発行)の用語解説の訂正に
ついて
2020/07/30当学会の前身である日本食品工業学会編の食品工業辞典の「むちん[ムチン]
」の解説について、現在の科学的知見から以下のように訂正させて頂きます。(訂正前)
動植物より分泌される粘質物一般をいう。
(訂正後)
動物より分泌される粘質物一般をいう。
https://jsfst.smoosy.atlas.jp/ja/notices/71
とのことですので、どうやら最近訂正されたようです。大変失礼いたしました。ではいったい、れんこんの糸はなんなのか??
レンコンから糸が出るのは何故?
レンコンを包丁で切ると、ネバネバとした粘り気のある糸が出ることってありますが、この糸は、新鮮だから出るとか、腐っているから出るというわけではないんです。
ネバネバの食べ物の代表である納豆やオクラ、モロヘイヤ、里芋などと同じように、ネバネバの元となる成分が含まれているからなんですね。
なので新鮮でも腐っていても糸を引くので、一概に「糸引いたから腐っている」と処分しないようにしてください。
ちなみに他のネバネバ食材のネバネバの正体は
納豆:グルタミン酸&フラクタン(糖の一種)
オクラ:ペクチン(水溶性食物繊維)
里芋:ガラクタン(水溶性食物繊維)
モロヘイヤ:名称不明(水溶性食物繊維)
という感じで、モロヘイヤのみ固有の名称は調べられなかったのですが、オクラや里芋に関してはすべて水溶性の食物繊維がネバネバの正体でした。
レンコンに関してはモロヘイヤと同様に、固有の名称は調べられませんでしたが、少なくともムチンというのは間違った認識で、おそらくレンコンも水溶性食物繊維による「糸」なのだと思います。
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レンコンを美味しく食べられる期限は?
ここでは、レンコンを美味しく食べられる期限をご紹介します。
レンコンがどういう状態かによっても変わってきますので、それぞれ詳しくご説明します。
レンコンの賞味期限:泥付きの状態
洗っていない状態のレンコンは泥がついています。
洗わず、泥がついたままのレンコンだと、野菜室や冷蔵庫で約15日保存できます。
レンコンは水の中で育った根菜なので、乾燥してしまうとすぐに傷んでしまいます。
乾燥しないように、濡れた新聞紙などで包んで、ビニール袋に入れて保存しましょう。
なお、もっと長く保存したい場合は、レンコン一節をまるごとタッパーなどに入れて水に浸し、蓋を閉めて、冷蔵庫に入れます。
水は毎日交換しないといけないという手間はありますが、そうしておくと、3週間ほどしても美味しく食べられますよ。
レンコンの賞味期限:泥なしの状態
洗われた泥なしの状態のレンコンは、冷蔵庫で約1週間保存ができます。
泥がないということはレンコンが乾燥しやすくなっているということ。
そのため泥付きよりも保存の期限は短くなります。
この場合も、濡れた新聞紙などで包んで、ビニール袋に入れて保存しましょう。
レンコンの賞味期限:カットした状態
カットしたレンコンは、約5日前後の保存期限です。
レンコンの穴がむき出しになっている状態なので、そこから空気が入って乾燥してしまうのです。
レンコンを保存する場合は、ラップなどで包んで、穴から空気が入らないようにしましょう。
レンコンの賞味期限:新レンコン
先ほどご紹介した、旬の前に収穫された新レンコンは、通常のレンコンよりも日持ちがしません。
2日ほどしか美味しく食べられませんので、買ったらすぐに調理しましょう。
レンコンから糸が出るのは何故?まとめ
レンコンから糸が出るのはオクラなどと同じネバネバ成分が原因で鮮度は関係ありません。
なお、レンコンは冷凍保存もできます。冷凍保存した場合は1~2ヶ月ほど日持ちします。
とても美味しく重宝する根菜なので、冷凍庫に常備しておいてもいいですね。
コメント
(要・訂正とお詫び)「ムチン(mucin)」について【刑事告発リスト】
学術秘書
池田です。
「ムチン」は、動物性の成分です。
http://www.wakasanohimitsu.jp/seibun/mucin/
日本国内でのみ拡散していた、「植物や発酵食品にムチンが含まれる」とする
誤報の(「学術情報」という意味で)大本になっていた情報が訂正されました。
*
食品工業辞典(日本食品工業学会編、昭和54年第1版発行)の用語解説の訂正に
ついて
2020/07/30
当学会の前身である日本食品工業学会編の食品工業辞典の「むちん[ムチン]
」の解説について、現在の科学的知見から以下のように訂正させて頂きます。
(訂正前)
動植物より分泌される粘質物一般をいう。
(訂正後)
動物より分泌される粘質物一般をいう。
https://jsfst.smoosy.atlas.jp/ja/notices/71
では。
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