干し柿にする渋柿の収穫時期は11月上旬から中旬がひとつの目安になっています。見た目で言うと柿がしっかりとオレンジになってからですね。
もちろん栽培している地域によってかなり違いますので、この記事では干し柿にする渋柿がどんな状態になれば収穫時期と判断してもいいのか詳しくお伝えします。
干し柿にする渋柿の収穫時期
気温による目安
干し柿で一番有名なのは長野県の「市田柿(イチタガキ)」です。高級な干し柿として有名なんですが、ここの渋柿の収穫時期がだいたい11月中旬から11月下旬です。
市田市の11月の気温を調べてみると平均「最高15℃/最低3℃」という具合。11月下旬ともなると、もう少し下がりますから最高が10℃前半、最低が0℃近い環境でようやく収穫時期を迎えるというわけです。
東北の方にお住まいでしたら、これくらいの気温の時期というのが一つの目安になると思います。
東北より南ですと、この気温に下がってくるのが12月初旬だと思うので、それまで待った方がいいです(柿の状態にもよるので、できれば)
干し柿は気温と湿度が高いとカビやすくなってしまいますし、白い粉も吹きにくくなってしまうためです。
昔からの言い方ですと、「木枯らしが吹いて霜が降りる頃」とか「紅葉が始まったら」という風に覚えておくといいいと思います。
見た目による目安
干し柿にする渋柿は全体がオレンジ色になったころが収穫のタイミングです。
ヘタの周りまでしっかりとオレンジに色付いたものを収穫するようにしてください。
ただし、実のオレンジが濃くテカってしまっているものは遅すぎです。
なので完熟一歩手前の実がまだ硬いものを摘果するようにしてくださいね。完熟してしまうと干す過程で柔らかくなり傷みやすくなってしまいます。
ちなみに、柿の実は一気に色づかないので何回かに分けて収穫する必要があります。
先にオレンジになるもの、一部だけオレンジになっているもの、まだ青々としているものと様々あると思うので、全体が綺麗なオレンジになってものを適宜収穫していくようにしてくださいね。
お住いの地域によって気温も状態もバラバラだと思いますので、こうした見た目も渋柿収穫の目安としてください。
暖かい地域で干し柿用の渋柿を収穫するときは
比較的暖かい地域で柿を栽培してると、まだ温度が下がり切る前にオレンジ色になってしまうこともあります。
例えばまだ20℃近い気温なのにオレンジになってしまった場合は困ります。
その状態で収穫し干し柿づくりをするとカビやすいし、かといって気温が下がるまで待っていては熟しすぎてしまいます。
そんな時は焼酎や熱湯を使って干し柿を作るとカビの発生を抑えることができます。以下の記事で焼酎を利用して干し柿を作る方法をまとめていますよ。
>>干し柿の作り方!室内でも焼酎を使えばカビの発生を防いで失敗知らず
収穫後の下処理から、完成後の保存方法まで解説していますのでご参照ください。