家庭菜園で育てたナスや、頂き物のナスの皮が固くて検索した時に初めて「石ナス」というワードに出会った方も多いのではないでしょうか。
石ナスとは読んで字のごとく、石のように固くなってしまったナスのこと。
本来は正常に受粉せずに実ができてしまったナスが「石ナス」と呼ばれるんですが
どうやらネット上では、水不足などでただ皮が厚くて固くなったナスのことも石ナスと呼んでしまっているようです。
この記事では、石ナスとはなにか?石ナスになってしまう原因と、食べられるのかも詳しく解説しました。
石ナスとは?
石ナスとはただ皮が固いだけではなく、実の中まで固くなってしまったナスのこと。
見た方が分かりやすいと思います。↓こんなのです。(スレッド下部分)
#ナス 終わりカナ…
— ★信州発★ 🌲家庭菜園🌲Q’s natural garden🌲 (@SaeCue) October 17, 2018
大きくならず、石ナスになってしまう…🍆#ピーマン #パプリカ は実がかなり沢山ついてるので小さい内に採りました✂️#花にら はすごい美味‼️#アップルミント も香り高くて、思わず収穫✂️#秋 #秋野菜 pic.twitter.com/CHuyvxwlQc
見た目では分かりにくいですが、表面が紫色ではなく、部分的に茶色くなってしまっていることが多いです。
また、実が大きくならずに小さいままなことも石ナスの特徴。単純に皮が固いだけではないのです。
石ナスになる原因
石ナスになってしまう原因は、冒頭でも触れた通り正常に受粉しなかったからです。
通常は雌しべに雄しべの花粉がくっつくことにより、実ができますが、稀に花粉が着かなくても実ができることがあります。(不思議ですよね。)これが石ナスになります。
難しい言葉で「単為結果」と言ったりします。
正常に受粉しない原因は色々とあるんですが、大きく分けて
- 水分不足
- 肥料不足
- 花が咲くころが低温だった
- 肥料のバランスが悪い
という5つの原因があります。共通しているのは受粉するときの環境が悪かった、ということですね。
1.水分不足・肥料不足
これは分かりやすい原因です。花が咲くころに水分不足だったり、肥料不足だと上手に花を咲かせることができません。そのため受粉がうまく行かないケースがあるんですね。
ナスはスポンジのようですが、実に多くの水分が含まれていますし、「ナスは肥料食い」と言われるほど栄養も必要です。
必ず追肥が必要なくらいですから、この点が足りないと石ナスになりやすいです。
2.低温
茄子の花が咲くころに15℃以下の低温だと、受粉障害が起きやすいです。
特にまだ苗を植えた直後(4~5月)は場所によってはまだ肌寒い事も多いですから、一番初めに咲く花は影響を受けやすいです。
なので、関東近辺ではできれば5月に入ってから苗を植えるといいでしょう。
逆に最近だと5~6月でも極度の高温になりますから、朝晩まだ気温が上がってない頃に水やりをするなど、高温対策もしておきたいものです。
3,肥料のバランスが悪い
ナスは肥料食いだと言うことをお伝えしましたが、石ナスにしないためにはバランスも大切です。
肥料の窒素分が多いと、茎・枝葉が伸びすぎてしまって肝心の花に栄養が行かなくなってしまうことがあります。
特に自分で肥料を作って配合していた方は注意ですね。慣れないうちは市販の予め配合されている肥料を使用した方が無難です。
4,ホルモン剤を使用する
補足として「トマトトーン」というホルモン剤を使用すると受粉率を上げることができます。
トマトトーンと言うのは、ナス・トマト・キュウリを受粉しやすくさせてくれるものです。↓こんなの
人工授粉をしてもいいですが、補助的にこういったホルモン剤があるということを覚えておくといいでしょう。
ちなみに、ナスの栽培って案外難しく、葉っぱが紫色になったり茶色くなってしまったり色々トラブルが起きます。
石ナス以外の栽培のトラブル解決方法に関しては
[sc_blogcard url=”https://tasso-ikizama.com/nasuleaf-trouble/”]
の記事でまとめていますので、上記リンクからどうぞ。
石ナスが出来てしまった時の対策
石ナスができてしまった場合は、早めに実を取り除いてしまいましょう。
目安として一つ目になった実がなかなか大きくなって来なかったり、皮に茶色っぽい部分があればサクッと取ってしまってください。
そうすることで無駄な栄養が取られず、2番目・3番目の実が大きくなりやすくなりますよ。
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石ナスは食べられるのか?
本当の「石ナス」は実の中まで固くて食べられません。正確には食べられますが、苦みがありますし、加熱しても美味しくありません。
ですが、ネット上で言われている広い意味での石ナスなら工夫すれば食べることができますよ。
広い意味というのは、皮が固いだけのものですね。特に最近は猛暑日になることが多いので、皮が厚くて固くなることが多いです。
我が家もナスを育てていますが、30度以上の日が1ヶ月近くも続き、雨も少なかった年のナスは小ぶりですし皮も厚めでした。食べると皮が口に残る感じですね。ひどいと葉っぱを食べているような感じの時もありました笑
石ナスの食べ方
皮の固い石ナスに関しては、煮物やお味噌汁だと口に残る感じがするのでおすすめできません。
焼くか、皮の切り方を工夫すると美味しく食べることができますよ。
茄子の皮の固さが気にならないような食べ方・切り方に関しては以下の記事でまとめていますので、良ければご覧ください。
[sc_blogcard url=”https://tasso-ikizama.com/nasukawa-katai/”]
まとめ
石ナスって聞きなれない言葉ですが、思い返してみると石ナス要素のあるナスって多いですよね。
原因としては水分、肥料不足や、低温、肥料のやり方の問題が多いです。
素人でも対応できるようなものなので、ナス栽培にトライするときは気を付けてくださいね。
また、本当の石ナスは固くて食べられたものじゃありませんが、皮が厚い程度なら捨てるのはもったいないです。
食べ方を工夫して美味しくいただきましょう。