人参の皮むきが必要だと考える人は、たくさんいます。
それには、いろいろな理由があるようです。
- 人参の表面は汚れているように見える。
- 皮があると歯ごたえも変わるんじゃないか。
- でこぼこしていて、表面に割れなどがあるときは、形をある程度整えたい。
- 皮はむくものだから。
だいたいが、「皮はむくもの」という固定観念ですね。
実際に、野菜や果物は、皮をむいて食べるものが多いのもむきたいと思う原因になります。
それは歯ごたえの問題だったり、消化の問題だったりと、それぞれの理由があるのです。
否定する意見もありますので、そちらもまとめてみました。
人参の皮むきは不要という派の意見
一皮むけば、つるっとみずみずしい面があらわれるので、
皮むきが必要だと思う気持ちもわかります。
けれど、人参の皮むきが不要と考えるのには、理由があります。
人参は、出荷される時点で、すでに皮がむかれている状態だからです。
畑から採取したときの人参は、白い薄皮のようなもので包まれています。
これが、人参の皮の役目をしているのです。
スーパーなどで買ってきた人参は、表面がシワシワで、皮に見えますね。
それは、実は皮ではありません。
出荷の準備のときに、人参はきれいに水洗いされます。
そして、きれいになった人参は、表面が乾燥します。
その乾燥した表面が、人参の皮に見えるようになるのです。
シワシワの表面なら、皮に見えてもおかしくはないですよね。
でもそこは、人参の本体なのです。
人参は、ビタミンなどの栄養成分が豊富に含まれています。
それも、とくに表面近くに存在しているので、
むいてしまうのはちょっともったいないですね。
残留農薬や、衛生面が気になるなら、野菜用洗剤とスポンジで表面を洗うのがおすすめです。
料理に使うときにむいている部分には、たくさんの栄養が含まれています。
カロテンやグルタミン酸など、人参の栄養素の代表成分ですね。
なので、人参の皮むきは必要ない!と考えるようになったのです。
今までの皮むきをしなくても、表面をよく洗えば問題ありません。
じゃがいもなどの他の根菜と、同じ感覚ですよね。
また同じように、人参の葉っぱがついているものは、水洗いして、
野菜炒めや天ぷらに使うことができます。
人参本体とはすこし違う、清涼感のある独特な味わいですよ。
ビタミンやミネラルがたくさん含まれているので、ぜひ試してみてくださいね。
ただし、泥つき人参の場合は、出荷時に白い薄皮が除かれていないので、
タワシなどで人参を水洗いして、泥といっしょに薄皮を落とす必要があります。
人参を皮ごと食べると栄養を豊富に摂取できる
人参の皮をむきたくなる気持ちもわかりますが、
どうやら人参は皮をむかず、そのまま丸ごと食べた方が良さそうです。
カロテン
人参は、ビタミンやカロテンなどの栄養成分が。たっぷり含まれています。
Carrot(キャロット 人参の英語)の語源は、「カロテン」です。
それだけで、カロテン摂取の代表格の野菜だということがわかりますよね。
Β−カロテンは、体の中で、ビタミンAに変化します。
皮膚や粘膜を丈夫にしてくれる効果が期待でき、
免疫力のアップにも効果的です。
また、抗酸化作用もとても強いので、アンチエイジングや疲労回復にもぴったり。
カリウム・食物繊維
カリウムや食物繊維も含まれていて、高血圧の予防にも効果が期待できる野菜です。
もちろん食物繊維は便秘にもいいですしね。
人参の栄養素を丸ごと効率的に摂取するなら、人参を丸ごと食べるのがいいですね。
人参の皮を薄くむく方法
それでも、どうしても皮は気になってしまうこともあるかもしれません。
そんなときには、包丁やピーラーではなく、スプーンで皮をむいてみませんか?
包丁やピーラーで皮をむくと、人参の表面の皮がしっかりなくなってしまいます。
ということは、その近くの豊富な栄養素もいっしょに減ってしまうのです。
そこで、代わりにスプーンを使うのがおすすめ。
人参の表面を、大きめのスプーンで削るようになぞってみてください。
気になる部分が、すっきりときれいになるはずです。
これなら人参の栄養成分も、効率的に摂ることができますね。
うすく表面が削れればいいときは、葉っぱのついてる方から下に向かって、
スプーンをスライドさせてください。
しっかりと表面を削りたいならば、根っこの方から上に向かって、削ってください。
包丁やピーラーよりも薄くむけるのに、人参の表面はツルツルになります。
ぜひ、試してみてください。
人参の皮を料理する手もある
それでもやっぱり、人参の皮はむきたい。
でも栄養成分が豊富なら、このまま捨てるのはもったいないかもしれない・・・。
そんな風に気持ちの揺らいでいるあなたに、最後におすすめをご紹介します。
人参は今まで通りに皮をむいてしまって、その皮を料理に使うのです。
むいた皮だけなら、しっかり洗うこともできるし、しっかり火を通すこともできますよね。
特におすすめは、きんぴらです。
ごま油を熱したら、洗った人参の皮を適当な大きさで炒めます。
醤油とみりんを加えて、お好みで砂糖少々と鷹の爪を加えて、汁気がなくなれば完成です。
かるく白ごまをふれば、とても映える一品になりますよ。
ぜひ、試してみてくださいね。
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