干し柿の作り方|美味しさの証「白い粉」を冷蔵庫を使って吹かせる方法

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料理・食材

干し柿に白い粉を吹かせるには「冷蔵庫」を使うのが一番手っ取り早く効果的です。

白い粉は渋柿の糖分が表面で結晶化したものなので、寒さがないとできないんですよね。

この記事では干し柿に冷蔵庫を使って白い粉を吹かせる作り方を解説します。

また、冷蔵庫を使用する以外にも白い粉の出し方にはいくつかポイントがあるので、そちらも合わせて紹介しますね。

干し柿の作り方|白い粉を冷蔵庫を使って吹かせる方法

干し柿の白い粉を冷蔵庫で吹かせる方法は「2週間冷蔵保存する」これだけです。

野菜室は密閉されて湿度が抜けにくいので、冷蔵室の方が適してます。その際干し柿の水分が適度に抜けるように紙の素材に入れて保存するといいですよ。

こんな感じで寒いところに置いておくだけでも白い粉が吹いてくるんですが、温かい地域では冷蔵庫を活用しましょう。

例えば以下のような方法があります。

1.干し柿を紙袋に直接入れて保管しておく

紙袋の中に干し柿を重ならないように並べて封をしたら、そのまま冷蔵庫へ入れてください。紙袋はなんでもいいですが上に物を置いたりしないように注意してくださいね。

2.紙箱に新聞紙・キッチンペーパーを敷いて保管しておく

お菓子が入っているような厚紙の箱に新聞紙・キッチンペーパーを敷いてその上に干し柿を並べます。さらに上からキッチンペーパー、新聞紙を被せて2週間保存します。

1.2どちらの方法でもいいですが、個人的に紙箱を使った作り方の方が形も崩れにくいし、保管しやすいので気に入っています。

干し柿は匂いを吸収しやすいので、にんにくやキムチなど臭いの強い食品は入れないようにするか、密閉容器に入れるようにしてくださいね。

よく聞く方法として、干し終わった柿をさらに「藁(わら)」の上に並べて、冷暗所に保管する…というのがあるんですが、一般の家庭だとそれは難しいと思いますので、冷蔵庫&紙素材で代用するわけですね。

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干し柿の白い粉の出し方は「たわし」でこする

干し柿に白い粉を吹かせやすくするための、冷蔵庫保管前の工程があります。それが「乾燥中の柿の表面をたわしでこする」という方法。

糖分が高い柿なら冷蔵庫で保管するだけでも綺麗な白い粉を吹くことがありますが、たわしで表面をこすってあげると、柿に小さな傷が出来ます。

すると糖分が染み出しやすくなるので、白い粉が出る確率もあがるんですよ。

干し柿を干してから3~5日すると表面が軽く乾燥してきます。そのタイミングで柿の表面を上から下に軽くたわしでこすってください。

目視で小さな擦れ傷ができる程度でOKです。

あまり深く傷を付けてしまうと、表面にできた被膜を破いてしまい、カビの原因や渋がうまく抜けなくなるので「軽く」です。

干し柿は7日目くらいのタイミングで揉む作業がありますから、その前にたわしでこすってあげてくださいね。

基本の干し柿の作り方

ちなみに当ブログ基本の干し柿の作り方(下処理~干し方のコツ)に関しては、以下の記事でまとめています。

>>干し柿の作り方!室内でも焼酎を使えばカビの発生を防いで失敗知らず

白い粉を吹かせる上で重要な「干し柿の揉み方」についても触れてますので、ご存知ない方は合わせてご覧くださいね。

干し柿の白い粉が出る条件

干し柿に白い粉が出る条件というのがあります。たわしでこする&冷蔵庫で保管しても条件を満たしてない干し柿は白い粉が拭きにくいので注意してくださいね。

「渋柿」を使用する

柿には大きく分けて「甘柿」と「渋柿」があります。白い粉を吹いた干し柿を作りたいなら「渋柿」一択です。

なぜなら渋柿の方が糖度が高いから。

実は甘柿の糖度が16度なのに対して、渋柿は20度にもなります。そこから更に干して渋みを飛ばすと最終的に糖度50度になるんですよ。

さらに甘柿・渋柿ともに干せば干し柿となりますが、甘柿の方は鳥に食べられやすかったり、元々の甘みのためカビやすかったりもします。その点も含めて渋柿の方が適しているんですよね。

ちなみによくお店で売られている、皮をむいてそのまま食べられるものが甘柿です。一方の渋柿は一般的なスーパーでは手に入りにくく、直売所や通販でないと手に入りません。

気温10℃以下が2週間以上続く

干し柿の白い粉は、柿の表面に滲みだした糖分が結晶となって表れたものです。

結晶化するには寒い環境が必要なんですが、干し柿の場合は「10℃以下の環境が2週間程度」必要です。

なので東北以北の寒い地域でしたら、外で干しておくだけでも白い粉を吹いてくれることがあります。

ですが、関東より南の温かい地域に住んでいるなら、12月初旬以降でないと自然と白い粉を吹かせるのは難しいんですよね、ですから冷蔵庫が最適というわけです。

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白い粉が出たのに干し柿が黒っぽい

家庭で作った干し柿は、市販されているものと比較して黒っぽく仕上がることがあります。

せっかく白い粉を吹かせたのにベースが黒っぽいとなんだか見た目が…となってしまいますよね。

ただ、家庭で作った干し柿は「硫黄燻蒸」という加工ができないので、オレンジベースに綺麗な白い粉という干し柿を作るのは難しいんです。

さきほど紹介したTwitterの画像も、少し黒っぽかったですよね。基本はあのくらいの色になります。

黒色の原因はタンニンという渋柿に含まれる渋み成分が表に染み出したことにあります。干すことで水に溶けなくなったタンニンに色が付いて見えるというわけです。

渋柿が甘くなった証拠でもありますし、タンニン自体はお茶の葉やワインにも多く含まれている成分なので黒いことは問題ありませんよ。

オレンジではありませんが、味も甘くてトロッとして美味しいので、食べてあげてくださいね。

干し柿の白い粉とカビの見分け方

干し柿についた白い粉とカビの見分け方なんですが、ふわふわしているかいないか?というのが一番分かりやすいです。

基本的に干し柿に白いカビが生えることは稀で、青かびが付くことが圧倒的に多いです。

ですが、段階が進んでくると白いカビが生えることもあるので、その時はふわふわとした毛のようなものが見えるか?で見分けてくださいね。

あと紛らわしいのが「麹菌」というのが繁殖していても白い粉なのかカビなのか判断つきずらいです。

↑こんな感じの白いプツプツなので、白カビと間違われやすいんですよね。ですがふわふわしてなければ白カビではないので、大丈夫です。(ただ念のためにおいなど変じゃないか確認してくださいね…)

干し柿の白い粉の名前と成分は?

ちなみに白い粉白い粉と呼ばれることが一般的ですが、実は干し柿の白い粉には「柿霜(しそう)」という名前があります。

昔の中国では、柿の白い粉を集めて砂糖代わりにしていたこともあるんですよ。だから(かきしも)ではなく(しそう)という漢読みなんですね。

そして成分は正確には「ブドウ糖」です。果物に含まれている糖の名前で、上白糖よりも甘みを強く感じるのにカロリーは控えめなんですよ。

干し柿の白い粉を冷蔵庫で吹かせる方法まとめ

干し柿の白い粉を出すには「低温」が何よりも重要です。

白い粉は糖分の結晶なので、温度が下がらない事にはどんなに甘い柿でも白い粉を吹かせるのは難しいんですよね。

なので適度に湿気が取れるように紙袋に入れて、冷蔵室で2週間ほど保管しましょう。

また、白い粉を吹かせるには「渋柿」であること、たわしで表面に小さな傷をつけ、しっかりと揉むことも重要です。

この記事を参考に、ぜひ真っ白で上品な干し柿を完成させてくださいね。

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